からむしの草守と岩手の水晶
- Sep 22,2023
- FASHION
自然の巡りとともに、糸をつくり、布を織り、かたちにする。ますみえりこさんの「からむしの草守」の展示販売を開催します。
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ますみえりこ 「からむしの草守と岩手の水晶」
会期:2023.10.7 sat – 9 mon
時間:11:00-19:00
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綿が伝わる以前より、その土地々々の植物を使い織られてきた布を古代布と呼びます。”からむし織”もそのひとつ。古くは縄文土器の模様をつける縄としても使われ、日本書紀には栽培を奨励する記録が残されるほど、日本人にとって馴染みの深い植物でした。
からむし織は、苧麻(ちょま=からむし)と呼ばれるイラクサ科の植物繊維で作られる織物で、今では沖縄県宮古島と、本州では唯一昭和村が上布の生産地となっています。栽培は600年ほど前から始まり、現在も畑づくりから栽培、からむし引き、糸づくり、そして織りに至る全てが手作業で行われています。ますみさんは、福島県昭和村のからむし織体験生事業でからむしを学び、10年ほど、からむしを畑で栽培し、からむし引きという繊維を取り出す作業をしていました。その後、畑を管理してくれていたおばあちゃんが亡くなってからは、からむしの原麻(糸になる前の繊維の状態)を村から購入して、糸をつくるところから制作しています。
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からむし引きによって取り出された繊維を細かく裂き、1本1本指でひたすらに繋いでいく糸績み(いとうみ)、糸車で丈夫な糸に仕上げる撚り掛け、気の遠くなるような作業を経てようやく織りはじめることが出来ます。そのような手間暇をかけて織りあげられた”からむし織”は、空気をはらみ、蜻蛉の羽のように繊細で清らかです。
土地の恵みと自然の巡り、原始的な祈りがひとつの形となったような”草守”。そのなかで岩手の自然が生んだ”水晶”がひっそりと光を放ちます。長い年月を共に寄り添うことができるような、ご自身にとって特別な装身具をこの機会に見つけにいらしてください。