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2018.02.14 Update
ろっかく珈琲 / カカオ豆から作るチョコレートWS
八戸の「ろっかく珈琲」さんをお迎えして、カカオ豆からチョコレートを作るワークショップを開催しました。カカオ豆は現地で収穫されたあと、発酵(果実から取り出した種子・果肉をバナナの葉などで覆って1週間ほど発酵させるそうです)、乾燥を経て輸入されます。今回はろっかく珈琲さんが焙煎したカカオ豆の殻むきから始まる、精製したお砂糖を使わない混ぜもののないチョコレート作りです。
右がカカオポットを呼ばれるカカオの実。手のひらより大きくて軽く、中に種(豆)が入っていて振るとからからと音がします。普段目にすることのないカカオポットに皆さんも興味津々です。
左は焙煎されたカカオ豆。マダガスカル、ハイチ、ドミニカと産地の違う3種類が用意されていました。
さて、ここからは産地ごとにチームに分かれての作業。焙煎された豆の殻はパリッとしているので、指で割って簡単に中身を取り出すことができます。もうすでにカカオの良い香りが。
このカカオ豆を焙煎して砕いた状態がカカオニブ。香りはこうばしいチョコレートという感じです。味はね・・・苦いです。当たり前ですが、砂糖を入れる前なので甘みはまったくありません。このカカオニブの割合が、チョコレートによく書かれている「カカオ○○%」になります。
押しつぶすようにしながら細かく砕いていきます。
そして、ある程度細かくなったら、あとはひたすら摺ることになります。
すりすりすり・・・。
すりすりすりすり・・・。
油分が少しずつ溶けだして液状になるのでペーストになるまで摺り続けます。途中で砂糖を加えたり、湯せんにかけたり。チームのみんなで協力して、ただただ摺っていきます。
すりすりすること1時間、ようやく滑らかになってきました!
そうして出来上がったチョコレートを型に入れて、用意していただいたフレーバーでそれぞれ好みのトッピングをしていきます。ナッツやドライフルーツに塩とチリパウダーまで!うむむむ、これは迷います。
あとは、冷凍庫に入れて固まるのを待つのみ。
固まるまでの間、ろっかく珈琲さんのおいしいコーヒーとみんなで作った3種類のチョコレートを食べ比べしてみました。産地の違いでこんなにも個性がでるんですね、味も香りもまったく違ったものでした。ちなみに、マダガスカルはフルーティー、ドミニカはスパイシー、ハイチはナッツのような、と言われるそうです。機会がありましたら、ぜひ食べ比べてみてくださいね。
そして、お話はカカオの生産地について。
カカオ生産者とチョコレート消費者の経済格差は大きく、近年のカカオ相場の低迷もあり、カカオ生産者の収入は十分ではありません。また、多くの子供たちが児童労働を強いられています。フェアトレードなどさまざまな取り組みも行われていますが、日本では児童労働に対する問題意識が低いのが現状です。
私たちがこれからもチョコレートを楽しむためには、このカカオはどこから来たのか、カカオの製造に関わった人々がどのような扱いを受けているのか、さまざまな問題を理解しなくてはいけません。まずは知ることから始めて、カカオ生産者に意識を向け、配慮した商品を選び続けることが支えることになるのではないでしょうか。
そして!
じゃーーーーーーーーん!完成しましたーーー!
予定時間をオーバーしてしまいましたが、無事に出来上がりました。小さいお子さんのご参加もあって、賑やかに楽しい一日となりました。ろっかく珈琲さん、ご参加いただいた皆さん、本当にありがとうございました。
そして、このカカオ豆から作るチョコレート。ろっかく珈琲さんで今後発売の予定とのことです。どこかのイベントで買える日も近いかも。皆さん、どうかお楽しみに!